会津坂下町から望む磐梯山
会津盆地の西部に位置する会津坂下町は、盆地特有の寒暖差の大きい地域で、冬には積雪が1mを超えることもあり、四季を肌で感じるだけではなく、目で確認できる自然環境に恵まれた地域です。日本有数の河川である阿賀川が東部に流れ、只見川や鶴沼川といった河川を持つなど、豊かな水資源にも恵まれています。 会津の主要都市である会津若松市、喜多方市、会津美里町、柳津町までの距離はそれぞれ12kmであることから交通の要所として栄え、俗に「坂下の馬鹿三里」と称されています。
毎年1月14日に開催される「ばんげ初市大俵引き」や、7月に開催される会津の三大御田植祭りのひとつ「御田植祭」など、 会津坂下の昔ながらの文化を伝える祭りは、多くの人出でにぎわいます。 また、戊辰戦争で女性ながらも戦地で活躍した中野竹子の墓や、昭和を代表する歌謡歌手、春日八郎の「春日八郎記念公園・おもいで館」、 日本画家・小林五浪の「五浪美術記念館」といった会津坂下にまつわる著名人のスポットのほかに、春には会津五桜のひとつ「杉の糸桜」に多くの観光客が訪れます。
大俵引き
御田植祭
春日八郎
県内最大の「亀ヶ森古墳」や同古墳と一緒に国の史跡に指定されている「鎮守森古墳」、県内最古級の「杵ガ森古墳」などの古墳が
発掘されていることから、古来より、この地域では人々が豊かな生活を営んでいたことがうかがい知れます。
さらに、西暦540年に阿賀川を遡上して中国からやってきた、青巌という僧が仏教を布教したとされる「高寺伝承」が語り継がれており、
仏教に関する文化財が数多く存在しています。会津ころり三観音のひとつ立木観音堂の「木造千手観音立像」や
会津五薬師として伝えられる上宇内薬師堂の「木造薬師如来坐像」は国重要文化財に指定されています。
亀ヶ森・鎮守森古墳
木造千手観音立像
(立木観音堂)
木造薬師如来坐像
(上宇内薬師堂)
水源と肥沃な穀物地に恵れたことから、醸造文化が発展し、町には、日本酒と味噌の醸造元がそれぞれ3つあります。
全国でも人気の高い曙酒造や廣木酒造本店などが存在します。
さらに、さくら肉(馬肉)料理や、そば、むきくるみなどが有名で、べこの乳や町内のラーメン店で提供される冷やしラーメンは、
地元の味として町民からも愛されています。
そば
会津のべこの乳
冷やしラーメン